無職転生って大陸や町、種族もたくさんだよね。
地図とかあったらもっとわかりやすくて楽しいな。
それに無職転生の世界観って深すぎるからもっと知りたい!
こんな風に感じた方いないでしょうか?
えぇ、私も書籍読んだ後には感じましたとも。
ということで今回は、「無職転生の世界観」について徹底的に解説していきます。
この記事を読めば、無職転生世界の土地柄、文化、種族、風習から、歴史までわかっちゃいます。
これを知った上でラノベ、マンガ、アニメを読むと、鳥肌立つくらい楽しめるかと。
- 無職転生の世界地図
- 無職転生の世界の気候
- 無職転生の種族や言語
- 無職転生にある宗教や文化、倫理観
- 無職転生の世界に流通する通貨と価値
- 無職転生の世界とヒトガミの関係
無職転生の世界は六面世界のひとつだった
無職転生の世界はルーデウスのいた世界だけですが、実はこの物語には他にも5つの世界がありました。
無職転生の世界はその中のひとつ。
かつての人族の世界が唯一残り、現在の無職転生の世界となっています。
そのいきさつは、”おとぎ話のようないにしえ”のお話。
かつて悠久の時を生きた創造神が、自身の終わりを迎える前に6つの世界を創りました。
それがこの6つの世界。
それぞれの世界には、創造神の分身とも言える神々が1人ずつ生まれます。
各々の世界は次第に交流するようになり、良いバランスで均衡が保たれていましたが、ある時その均衡が崩れ、世界どうしの大きな戦争が起こってしまいます。
結果、人族の世界だけが残り、他の世界は滅んでしまうんですね。
この時、命からがら人族の世界へ逃げ込んだ種族の末裔が、現在、無職転生の世界にいる多種多様な種族になるんですね。
このお話は「小説家になろう」の「古龍の昔話」という作品で語られています。
無料で読めますから、ぜひ気になる方は読んでみてくださいね。
ちなみにこのお話は「ラプラスの若き日の話」でもあります。
ヒトガミとオルステッドの「因縁の原因」なども描かれており。
キシリカもこの時に生まれていて、今の無職転生の話に繋がる大事な物語が詰まっていますよ。
世界地図と国や気候
世界地図は、こちらの中国のファンの方が描かれているものが、とても見やすいです。
では、各大陸や国について詳しく解説していきますよ。
無職転生世界の大陸と気候
大陸は大きく分けて5つあります。
では、各大陸の特徴について解説します。
中央大陸
位置 | 地図の西側にある巨大陸 |
住んでいる主な種族 | 人族 |
天候 | 肥沃な大地で気候も良く、実りが豊かな土地柄 |
とはいえ、中央大陸でも地域によって土地柄は違います。
大陸中央のアスラ王国周辺は上記のように恵まれた土地柄ですが、王竜王国の北方には荒れ果てた荒野のような場所もあり、北方大地は冬になると寒さが厳しい土地です。
王竜山脈の西側には密林地帯もあります。
中央大陸の「中央東部」は紛争地帯で、多くの小国が乱立しています。
ミリス大陸
位置 | 地図の南西側にある大陸 |
住んでいる主な種族 | 人族 獣族 長耳族(エルフ) 炭鉱族(ドワーフ) 小人族(ホビット) |
天候 | 肥沃な大地で気候も良く、実りが豊かな土地柄 |
ミリス大陸は中央大陸同様、肥沃な大地です。
ミリス大陸西部は人族が主に住んでおり、ミリス神聖国があります。
中央に連なる青龍山脈を挟んで、東側には大森林が広がっており。
獣族、長耳族、炭鉱族、小人族等の種族が地域ごとに住んでいます。
大森林には「雨季」があり、毎年3か月ほど大雨が続く時期があります。
魔大陸
位置 | 地図の東側にある巨大陸 |
住んでいる主な種族 | 魔族 |
天候 | 荒野が多く、作物もあまり育たない過酷な土地。 |
過酷な荒野の大地で、作物もあまり育たないような土地柄です。
高低差が激しく、大陸中央には枯れ木の森が多く、川もほとんど無い模様。
強い魔物が多く生息していて、世界一危険な土地とも言われています。
各地域を魔王が統治していますが、魔王はアホウが多いので、統治というより「お山の大将」みたいな感じで治めているそう。
ベガリット大陸
位置 | 中央大陸の南西にある大陸 |
住んでいる主な種族 | 多種族 |
天候 | 大地のほとんどが砂漠で厳しい暑さ |
ベガリット大陸はほとんどが砂漠で、昼は灼熱の大地、夜は極寒という過酷な気候です。
気候に似合わず米作がされており、作中でもルーデウスが種もみを持ち帰っています。
砂漠に点在するオアシスにはバザールという小さな町が存在。
魔大陸に次いで強い魔物が多いと言われており、地域によっては魔大陸以上に強い魔物も出現します。
体調100m~1000mを超える「ベヒーモス」という、某ファンタジーゲームで出てきそうな魔物もいるんだとか。
迷宮都市ラパンは魔力付与品(マジックアイテム)の産出地として有名です。
商機を求めて多くの商人が訪れるため、賑わっている町です。
天大陸
位置 | 地図の中央北方にある大陸 |
住んでいる主な種族 | 天族 |
天候 | 詳細は不明 |
中央大陸とは地続きで、魔大陸からも引き潮の時なら歩いて渡れるますが、標高3000メートルの断崖絶壁の上に存在している。
道らしい道もなく、断崖絶壁には翼のある魔物が多く生息しているため、簡単には到達できない土地。
標高が高いため気温は低いが雪はなく、地形の起伏も少ない土地。
かつて天大陸を横断したペルギウスは、この地にある秘術を手に入れてラプラス戦役での勝利に大きく貢献したそう。
作中ではルーデウス一行が、天大陸でも端の町「アルーチェ」を訪れている。
【補足1】リングス海
位置 | 地図の中央にある大海 |
住んでいる主な種族 | 海族 |
天候 | 詳細は不明 |
中央にある大きな海が「リングス海」です。
「リングス海」は、約5000年前に起こった第二次人魔大戦の時、「龍神ラプラス」と「闘神バーディガーディ」が戦って大陸に大穴が空いてできた海とのこと。
二人の神が恐ろしい戦闘力を持っていたことがわかりますね。元気玉レベルでしょうか(笑)
作中で誰も訪れることがなかったため詳しい解説はなく、詳細は不明ですが、海族が住んでいることはわかっています。
【補足2】鬼ヶ島
位置 | 中央大陸北方大地の東岸にある島 |
住んでいる主な種族 | 鬼族 |
天候 | 詳細は不明 |
中央大陸北方大地の東岸に鬼ヶ島はあります。
詳しい土地柄はわかっていませんが、鬼神が治める小島。
鬼族は北方大地の東にある小国「ビヘイリル王国」と同盟関係にあり、「ビヘイリル王国」にも鬼族は住んでいます。
世界で唯一「しょうゆ」や「みそ」を生産していて、鬼族は「しょうゆ」を酒のように飲む慣習があります。
作中でもルーデウスが「しょうゆ」を持ち帰る描写がありますね。
無職転生世界の国
無職転生には大国から小国までたくさんの国があります。
ここでは作中に登場する国について解説していきますよ。
アスラ王国
位置 | 中央大陸中西部 |
首都 | 王都アルス |
主な種族 | 人族 |
公用語 | 人間語 |
通貨 | アスラ銅貨 アスラ大銅貨 アスラ銀貨 アスラ金貨 |
世界最大の強国。
肥沃な大地に恵まれ魔物も少ないため経済力が豊かで国が安定している。
通貨の価値が世界で最も高い。
また、最も歴史のある国とされていて、少なくとも7000年前に起きた、第一次人魔大戦の頃には存在していた。
歴史が長く国全体の経済も潤っているため、貴族の世界では腐敗が進んでおり、ドロドロした政権争いも多い。
アスラ貴族の名家には「グレイラット家」「ブルーウルフ家」「パープルホース家」「ホワイトスパイド家」「シルバートード家」「イエロースネーク家」などがある。
王都アルスはこの世の全てがあると言われる世界最古の町で、水神流の本拠地がある。
ミリス神聖国
位置 | ミリス大陸南西部 |
首都 | ミリシオン |
主な種族 | 人族 |
公用語 | 人間語 |
通貨 | ミリス王札 ミリス将札 ミリス金貨 ミリス銀貨 ミリス大銅貨 ミリス銅貨 |
アスラ王国に次ぐ国力を持った強国。
アスラ王国同様、肥沃な大地で経済的に潤っている安定した国。
ミリス教団の総本山があり、ミリス教徒が大半。
政治にもミリス教団が深く関わっており、教皇派と枢軸卿派、2つの派閥でドロドロとした政権争いも多い。
ミリス教には「一夫一妻制度」や「魔族排斥」などの思想がある。
治癒魔術と神撃魔術が発展しており、魔法三大国もこの分野ではミリスに及ばない。
首都ミリシオンには、金色に輝く大聖堂や銀に光る冒険者ギルド本部など、世界屈指の美しい街並みを誇る。
ミリシオンの町の景観が荘厳であるのとは裏腹に、アスラ王国以上に政治抗争は汚いと言われる。
大森林が近いため雨季には大雨が降るが、ミリシオンにある巨大な7つの魔術塔が、水位を完全にコントロールしているため、水害がない。
また、この7つの塔が街全体に結界を張っており、災害や疫病、外部からの攻撃にも耐えられるという。
約400年前のラプラス戦役の際は、護りやすい地形と強靭な聖騎士団や結界のおかげで、侵攻を免れた。
ラノア王国
位置 | 中央大陸北部 |
首都 | シャリーア |
主な種族 | 不明(他種族国家と思われる) |
公用語 | 不明(基本的には人間語が主流と思われる) |
通貨 | ラノア独自の通貨はあるが詳細は不明 |
魔法三大国のひとつで、魔術の教育に長けている。
魔法三大国は同盟関係にあり、力を合わせて魔術を発展させ、北方大地に根付いてきた。
中央大陸北部では最大の国。
首都シャリーアには、魔法三大国の中央組織が集積している。
ラノア魔法大学は種族差別などせず、魔術を研鑽したい生徒を幅広く受け入れている。
ルーデウス曰く、ラノアの王族は美男美女揃いなんだそう。
シャリーアはルーデウスが結婚後に居を構え、以後は生涯のホームタウンとなった。
ネリス公国
位置 | 中央大陸北部 |
首都 | ギュランツァ |
主な種族 | 不明(他種族国家と思われる) |
公用語 | 不明(基本的には人間語が主流と思われる) |
通貨 | 不明 |
魔法三大国のひとつで、魔道具の製作に長けている。
魔法三大国は同盟関係にあり、力を合わせて魔術を発展させ、北方大地に根付いてきた。
第三都市は「ドウム」。
バシェラント公国
位置 | 中央大陸北部 |
首都 | 不明 |
主な種族 | 不明(他種族国家と思われる) |
公用語 | 不明(基本的には人間語が主流と思われる) |
通貨 | 不明 |
魔法三大国のひとつで、魔術の研究に長けている。
魔法三大国は同盟関係にあり、力を合わせて魔術を発展させ、北方大地に根付いてきた。
第二都市の「ローゼンバーグ」は北方大地への玄関口となっており、アスラ王国へ魔道具を輸出する中継地点となっており、バシェラント公国の利益の大半を占めている。
ルーデウスがゼニスを捜す旅で、カウンターアローと出会ったのがこの町。
エリナリーゼと出会ったのは第三都市「ピピン」という町。
シーローン王国
位置 | 中央大陸中南部 |
首都 | ラタキア |
主な種族 | 人族 |
公用語 | 人間語 |
通貨 | 不明 |
中央大陸の東に広がる紛争地帯の南端に位置する小国。
中央大陸南端にの強国である「王竜王国」と同盟関係にあるため、紛争地帯に近いながら200年間、国としての体裁を保っている。
国力の差が大きいため、実質的には王竜王国の属国となっている。
周辺には迷宮が多く、踏破できれば莫大な金が手に入るため、一攫千金を夢見て訪れる冒険者も少なくない。
王竜王国
位置 | 中央大陸南端 |
首都 | 不明 |
主な種族 | 人族 |
公用語 | 人間語 |
通貨 | 不明 |
中央大陸南部を支配する、世界第3位の国力をもつ大国。
属国を多く抱えており、「シーローン王国」「サナキア王国」「キッカ王国」などがある。
かつては小国だったが、300年程前にやってきた北神二世、「アレックス・カールマン・ライバック」が、北西に位置する王竜山の主「王竜王カジャクト」を倒したことで、この縄張りにあった膨大な鉱物資源を手に入れて、一気に大国となった。
のちに「北神英雄譚 序章~王竜退治~」という小説となり、後世に語り継がれてている。
名工「ユリアン=ハリスコ」の銘剣「48の魔剣」発祥の地で、数々の逸話も多い歴史ある国だが格式などなく、実力主義の国。
町並みに統一感は無く、区割りなども行われていない雑多な町並み。
本編登場時の王は「第三十三代国王:ステルヴィオ・フォン・キングドラゴン」。
北神流との”ゆかり”が深く、北神流の本拠地がある。
ビスタ王国
位置 | 中央大陸中南部 |
首都 | ラタキア |
主な種族 | 人族 |
公用語 | 人間語 |
通貨 | 不明 |
シーローン王国の北方に位置する紛争地帯の小国。
作品ではシーローン王国へ戦争を仕掛ける。
他、詳しい情報は不明。
ビヘイリル王国
位置 | 中央大陸北北東部 |
首都 | ビヘイリル |
主な種族 | 人族、鬼族 |
公用語 | 不明 |
通貨 | 不明 |
中央大陸北方大地の東端に位置する小国だが、3つの大きな都市を有する。
周辺は森、山、海に囲まれており、隣接する国は多くない。
東岸の向こうには鬼族が住む「鬼ヶ島」がある。
北方大地の東部は群雄割拠の時代が続いているが、50~100年前から鬼族との深い交流があり、これが他国へのけん制となり攻められることがない。
鬼族が「しょうゆ」を飲むことから、ビヘイリルでも流通している。
種族や言語とその特徴
無職転生には多種多様な種族が登場します。
登場する種族はこちらのとおり。
実は各種族でも、更に細かく種族が別れていたりします。
例えば、魔族の中でも「ミグルド族」や「スペルド族」「ズメバ族」「粘族」「ヌカ族」など多様な種族がいます。
とはいえ、ここまで解説するとややこしくなるので、今回はわかりやすく大別形式でご紹介したいと思います。
ここではそれぞれの種族の概要から、詳しい歴史などまで解説していきますよ。
とはいえ、この世界では複数の種族の混血がめずらしくなく、その種族の血の濃さによっても特徴や寿命も変わってきます。
ですので、あくまで一般的な目安として見ていただければと。
人族
主な生活圏(母国) | 中央大陸 |
平均寿命 | 約70年 |
主な言語 | 人間語 |
作中の登場人物 | ルーデウス、エリスなど |
太古の六面世界における人族の世界(無職転生作品の世界)で、元から存在した種族。
現実世界での「人間」と特徴はほぼ同じ。
作品内での模写から、世界で最も人口が多い種族と思われる。
寿命はおよそ70歳前後で、現実社会よりも少し寿命が短い傾向がある。
おそらく、魔術が発達しており、医学があまり発達しなかったためと思われる。
他種族に比べて肉体的な強さに劣るが、知恵や技術に秀でており、何かを世に生み出すのは人族が多いそう。
魔族とは7000年ほど前から断続的に戦争をしている。
魔族
主な生活圏(母国) | 魔大陸 |
平均寿命 | ~数万年 |
主な言語 | 魔神語 |
作中の登場人物 | ロキシー、ルイジェルド、ギースなど |
ロキシー曰く、魔族は「第二次人魔大戦で魔族側についていた種族」とされているそう。
とはいえ、定義が難しくはっきりと線引きはされていないもよう。
魔族は外見や特徴がバラバラで、多くの種族に別れている。
長寿の種族が多く、「不死魔族」の場合は寿命がないに等しく、何万年も生きている。
不死魔族であるバーディガーディは上半身を木っ端みじんにされても、分裂した分体が本体に戻れば、元通りになってしまう。
不死魔族はアホウな種族が多く、頭が弱い傾向だが、ロキシーのように知能の高い種族も存在する。
ちなみに、魔物や魔獣とは全く関係がない。
「人を襲う生物を魔物」「人を襲わない生物を魔獣」と呼んでいる。
獣族
主な生活圏(母国) | 大森林北部 |
平均寿命 | 不明 |
主な言語 | 獣神語 |
作中の登場人物 | ギレーヌ、リニア、プルセナなど |
第一次人魔大戦で、人族の侵攻の際に大森林を守った英雄「獣神ギーガー」を租とする種族。
ギーガーがドルディア族であったことから、代々ドルディア族が獣族の族長を務めている。
哺乳類の特徴をもった人型をしている。
ドルディア族は大きく2つの種族に別れる。
ドルディア族のみが使える「吠魔術」という声の魔術は、声に魔力をのせて相手の平衡感覚を奪う。
狩猟民族で、祝いの席には狩った獲物を持ってくる習慣や、目上の誘いは断らない習慣などがある。
謝罪する姿勢が独特で、「仰向けになり腹を見せる」ことが人間の土下座のような作法にあたる。
見た目はなかなかにシュールです(笑)
発情期があり、異性と求婚の決闘をして、勝った方が「家族(群れ)」のボスになる。
ルーデウスは、リニアとプルセナに戦いで勝ち、その二人に勝っているフィッツをも凌いでいるため、ボスと呼ばれるようになった。
ちなみにギースはサルのような容姿をしているが、魔族のヌカ族。
長耳族(エルフ)
主な生活圏(母国) | 大森林南東部 |
平均寿命 | 1000年~2000年 |
主な言語 | 獣神語 |
作中の登場人物 | シルフィエット、エリナリーゼなど |
長い耳で華奢な身体の美しい容姿をもつ種族。
寿命は1000~2000年と長命。
母国語は獣神語だが、作中のエルフ登場人物は人間語を話す者が多い。
世界ではじめて魔術を使ったのが、人魔大戦以前の古代長耳族(ハイエルフ)といわれるが、真実は謎。
種族柄、風と水の魔術を得意とする。
深い森や地下でも方向を見失わない、優れた方位感覚をもつ。
エルフの血が濃いと子供ができにくいとされている。
炭鉱族(ドワーフ)
主な生活圏(母国) | 大森林南東部(青龍山脈麓) |
平均寿命 | 不明(人族よりは長寿) |
主な言語 | 獣神語 |
作中の登場人物 | タルハンド、ジュリなど |
背が低く、手先の器用な種族。
種族柄、鍛冶師や建築師になる者が多く、酒好きである。
炭鉱族では同世代の子供達をひとつのグループにまとめて、兄弟として一緒に育てられる。
7歳までは正式な名前が与えられず、「聖鉄のバザルと美しき雪稜のリリテッラの子」のように、誰の子供かわかるように呼ばれる。
7歳になると好きな物や憧れている物、得意な物から名前をもらう。
土魔術を得意とする者が多く、初代鉱神は神級土魔術の使い手だった。
鉱神の名は、世界中で最も優れた鍛冶師の称号のひとつ。
鉱神の襲名は候補者が五本の剣を打ち、最も優れた剣を創った者に与えられる。
小人族(ホビット)
主な生活圏(母国) | 大森林南西部 |
平均寿命 | 不明(人族よりは長寿) |
主な言語 | 獣神語 |
作中の登場人物 | クリフ、ウィ・ター、ガ・フゥなど |
主な生活圏(母国) | 大森林南西部 |
平均寿命 | 不明(人族よりは長寿) |
主な言語 | 獣神語 |
作中の登場人物 | クリフ、ウィ・ター、ガ・フゥなど |
小さな身体で、見た目が子供のような種族。
身体能力は低いが商才のある者が多い。
クリフの実父は人族と小人族のハーフだったため、クリフはクォーターホビットになる。
龍族
主な生活圏(母国) | 不明(放浪している者が多い) |
平均寿命 | 数万年 |
主な言語 | 不明(独自の言語がある) |
作中の登場人物 | オルステッド、ペルギウスなど |
銀髪で三白眼をもつ種族。
卵生で繁殖期は数千年に一度しかなく、無職転生の時代には龍族は生き残りが少ない。
五龍将に数えられる者には体内に秘宝があり、これはヒトガミに至るために必要なため、龍神に命を奪われる宿命にある。
高い戦闘力と知性を併せもっており、七大列強の上位は全て龍族の関係者、もしくはそれに関連した者である。
知的欲求が高い種族で、様々な魔道具や能力を開発している。
例えば、闘神鎧や自動人形、前龍門、後龍門、転生法、召喚魔術など。
ペルギウスは、芸術や美食などにも造詣が深い。
鬼族
主な生活圏(母国) | 鬼ヶ島 |
平均寿命 | 不明 |
主な言語 | 不明 |
作中の登場人物 | 鬼神マルタ |
真っ赤な肌に巨体をもち、頭には角、鍋のような下顎と、そこから二本の牙が生えた種族。
鬼神を頭にした民族で、鬼神は七大列強下位レベルの実力をもつ。
パラメーターをパワーに全振りしたような戦闘スタイル。
基本的に鬼ヶ島とビヘイリル王国にしか住んでいないため、世界的な認知度は低い。
50~100年前に海魚族の侵略を受け、困窮していた鬼族。
偶然やってきた冒険者が協力して海魚族の族長を打ち取り勝利したが、実は冒険者の1人が、新興国ビヘイリル王国の王子だった。
恩義を感じた当時の鬼神は彼の生涯の友となり、互いに守り合う誓約を交わしたという。
見た目は野蛮だが、知性があり話ができる種族。
仲間や家族を大切にし、敵であっても戦闘員以外は傷つけない思想がある。
海族
主な生活圏(母国) | リングス海 |
平均寿命 | 不明 |
主な言語 | 不明 |
作中の登場人物 | 登場なし |
海で暮らす種族で、「海人族」と「海魚族」の2つの種族がいる。
古代海族の特徴は「口から大量の触手を生やし、イカのようなヌメヌメとした肌をもつ」とのこと。
無職転生の時代の海族の特徴の模写はない。
海は海族に支配されており、地上に住む人々は通行を制限されているが、魔王バグラー・ハグラーは海族の王と交友があり、個人的な友人を通すことは黙認されている。
海人族は甘い酒を好んで飲む。
天族
主な生活圏(母国) | 天大陸 |
平均寿命 | 不明 |
主な言語 | 天神語 |
作中の登場人物 | シルヴァリル |
姿形は人間と変わらないが、背中に翼が生えており、簡単な移動なら空を飛んで生活している。
理知的で識字率も高い種族。
天族は天大陸以外ではほぼ見かけないため、世界的な認知度は低い。
ラプラス戦役には参加しておらず、「三千メートルの断崖絶壁の上棚」という立地ゆえ、ラプラスの侵攻から逃れることができた、唯一の種族。
四千年以上前の第二次人魔大戦の頃は魔族を嫌悪していたらしいが、現在は世代交代も進み、ほとんどそういった思想はなくなっている。
天大陸の立地柄、ほとんど人がやってくることがないため警戒心は強いが、気心がわかれば優しい種族。
ペルギウスに多大な恩があり、敬愛している。
無職転生の世界における宗教や文化と倫理観
無職転生は物語でありながら、世界観の創り込みがハンパではありません。
そのひとつが、宗教や文化、倫理観についても、多くの模写があるところ。
こういった社会背景を知ることで、より深く作品を楽しめるかと。
ミリス教
宗教名 | ミリス教 |
総本山 | ミリス神聖国 首都ミリシオン |
無職転生の世界にはミリス教と呼ばれる宗教が存在します。
聖ミリスを開祖とした、一大宗教組織で、世界中に教徒や教会があり、本部はミリス神聖国の首都ミリシオン。
聖ミリスは第一次人魔大戦で、迫り来る魔族に対し聖剣を振り下ろし、はるか遠方の魔大陸ウェンポートにいた魔王を倒したとされる。
その斬撃は青龍山脈や大森林を両断し、今の聖剣街道になったという伝説になっている。
ただ信憑性は薄く、言い伝えが拡大解釈されて伝わったと思われます。
経典にあった「魔族は全て滅ぶべし」という文言から、魔族排斥の思想が強い。
約300年前に「いかなる種族もミリスの下に平等である」という文言を見たある神父が、「魔族も平等なのでは?」と提唱しはじめたことで、2つの派閥に別れて血なまぐさい政権争いが続いている。
現在は「魔族迎合派」の「ハリー・グリモル」(クリフの祖父)が教皇。
ミリス教団の戦力として、「ミリス聖騎士団」という組織があり、その中のひとつ「神聖騎士団」は「教えのためなら命を投げ出す狂信者」が多い。
「神聖騎士団」の多くは「魔族排斥派」で、人族以外の種族を忌み嫌う者が特に顕著。
無職転生の世界は多重婚も普通だが、ミリス教は「一夫一妻」を教義としている。
とはいえルーク曰く、ミリス教徒のアスラ貴族などは、これを守っていない者も多いそう。
文化・倫理観
無職転生の世界は、現代日本とはずいぶん違った文化や倫理観があります。
ここではそのいくつかについて解説していきますよ。
多重婚が一般的に存在する
現代日本の私たちからすると違和感はありますが、無職転生の世界は多重婚が認められています。
「一夫多妻」「一妻多夫」のどちらも、わりと寛容な社会です。
ただ種族や地域、宗教によって価値観は違うようで、ミリス教は「一夫一妻」の教義があります。
また、ロキシーの両親である「ロインとロカリー」のように、ミグルド族も「一夫一妻」が一般的なようです。
人の死は近い
無職転生の世界では、現代日本を生きる我々と比べて、「死」は身近な存在です。
その理由にはいくつか理由があります。
最後にあった大きな戦争は400年程前の「ラプラス戦役」ですが、現在でも中央大陸西部には紛争地帯があり、小国が小競り合いを続けています。
また、表立った争いはなくともアスラ王国やミリス神聖国などは、内部で血みどろの政争争いが繰り広げられていて、刺客によって命を落とす貴族も少なくありません。
ミリス教は魔族排斥の思想が強いため、特にミリス神聖国ではもめごとも頻繁にあります。
また地域にもよりますが、強い魔物も多く生息していて、命を落とす冒険者は少なくありません。
旅や商売をするのも命がけだったりします。
それに加えて、現代日本に比べて治安が悪く、人さらいや奴隷の慣習もあります。
借金や人さらい、貴族に手駒にされて奴隷落ちしてしまうこともあるんですね。
イメージ的には中世ヨーロッパや江戸時代初期の日本に近いのかもしれません。
15歳で成人
人族には5年ごとに誕生を祝う風習があり、15歳で成人となります。
他の種族にも同じ風習があるのかは不明。
現代日本と比べて医学の発達が遅れていたり、危険の多い世界なので5年以上生きられるのは、決して簡単ではないということですね。
ルーデウスも、前世の男が転移してこなければ死産となっていた「IFストーリー」があったことが判明しています。
国ごとに違う独特な礼儀作法
無職転生の世界には国ごとに様々な礼儀作法があり、世界観の奥深さを感じます。
代表的な作法がこんなところ。
アスラ貴族の挨拶は「左足を下げて、右手を回し、少しだけ頭を下げる」という作法です。
シーローンと獣族にはかなり変わった謝罪方法があります。
シーローンでは謝罪や敬意を表す時の仕草として、「五体投地」があり。
そのやり方は「身体を真っすぐに地面にうつぶせになる」というもの。
一方、獣族は謝罪をする時、床で転がり腹を見せます。
見た目がどちらもかなりシュールで笑えます
アスラ貴族は変態が多い
無職転生の世界では多くの王国とその貴族が存在しますが、ことアスラ王国は色んな意味で変態が多いことで有名です。
あまりにも過激なので、ここでは一部言葉を濁しておきますが、たとえばこんなところですね。
アスラ王国は中央大陸の中でも特に肥沃な大地です。
税を多く取っても民は飢えることがなく、世界一の経済力をもっています。
それに加えて歴史も長い国なので、政治的腐敗と逸脱した趣味趣向が一般的になったんですね。
アニメではあまり描かれませんが、原作ではアリエル王女もかなりの変態です。
少女の頃にはサディスト的な趣味でメイドを呼んだり、後にマゾ的な性癖に目覚めたりしています。
しかも、アリエルは男も女もイケる人物。
シルフィに迫り、発言を取り消すシーンがありますが、あれはまんざらでもないんですね。
日本でも戦国武将の武田信玄などは男色があったそうなので、中世時代の倫理観に近いのかもしれません。
他にもダリウス上級大臣などは、アスラ貴族のパープルホース家次女、トリスティーナを貶めて〇奴隷にしていました。
色々と倫理観が崩壊していますねww
アスラ武官貴族のグレイラット家も、こういった文化があり。
エリスの出身である「ボレアス家は大の獣人好き」で、メイドはすべて獣人です。
また「ノトス家は巨乳好きな一族」として有名で、ルークは貧乳なシルフィを「気ほどの魅力も感じない」と言っていました。
交通インフラが未発達
無職転生の世界では移動は基本的に地上で、現代日本のような自動車や電車のようなモノはありません。
地上の移動手段としては、こんなところ。
魔術を使えば空を飛ぶことはできますが、基本的にこの世界には空を使った移動手段は皆無。
その理由は、この世界の空はドラゴンの領域で、飛行機はおろか気球すらも発達しなかったため。
それに治安や魔物といった危険が多いため、郵便もあまり発達していません。
遠方だと届くまで半年や一年は普通にかかりますし、届かないことも多いので、同じ手紙を何通も送るのが一般的です。
通貨の価値
現実世界同様に、無職転生の世界にも多くの通貨があります。
通貨の種類と価値はこちらのとおり。
アスラ王国
種類 | 日本円換算 |
金貨 | 10万円 |
銀貨 | 1万円 |
大銅貨 | 1000円 |
銅貨 | 100円 |
ミリス大陸
種類 | 日本円換算 |
王札 | 5万円 |
将札 | 1万円 |
金貨 | 5000円 |
銀貨 | 1000円 |
大銅貨 | 100円 |
銅貨 | 10円 |
ラノア王国
種類 | 日本円換算 |
金貨 | 不明 |
魔大陸
種類 | 日本円換算 |
緑鉱銭 | 1000円 |
鉄銭 | 100円 |
屑鉄銭 | 10円 |
石銭 | 1円 |
ベガリット大陸
種類 | 日本円換算 |
シンサ | 不明 |
ビヘイリル王国
種類 | 日本円換算 |
金貨 | 1万円 |
アスラ金貨1枚はビヘイリル金貨10枚に相当
各地域の通貨と、おおよその価値は以上のとおり。
通貨価値はアスラが世界で一番高く、次いでミリスとなります。
モノにもよるでしょうが、ミリスの物価は魔大陸の10倍程。
現実に言い換えれば、以下のようなイメージでしょうか。
国外の地域でも流通して使える通貨もありますが、使えないことも多く。
ビヘイリル王国でアスラの通貨は使えるようですが、ベガリット大陸ではラノア王国の貨幣は使えませんでした。
このあたりは現実世界と似通っていますね。
ヒトガミが「人の世界」を存在させている!?
ヒトガミはルーデウスの夢の中に現れる「神」を名乗る謎の存在です。
ヒトガミの目的は、端的に言えばこの2つ
人が苦しむのを余興としているあたり、かなりヤバイ奴ですね
ヒトガミは大まかな未来の道筋を観ることができ、ある程度改変することが可能です。
しかし、本来なら生まれることのないルーデウスが生まれたことで、自分が封印される未来が観えた。
そこでヒトガミは、その未来を変えるためにルーデウスを都合のいいように誘導していたというワケですね。
オルステッドとルーデウスにとっては人の人生を破滅に導く憎き相手なのですが、ひとつ大きな問題があります。それが…
「ヒトガミが死ぬと人の世界は崩壊する」
ということ。
それはオルステッドとルーデウスも望む所ではありません。
オルステッド側とヒトガミ側の戦いはどうなるのか?
この辺りは壮大なネタバレになるので省略しておきますね。
ぜひその真相は原作で楽しんで頂ければと。
【まとめ】無職転生は世界観の創り込みがハンパない
ご紹介したとおり、無職転生の世界観は驚くほど深くまで創り込まれています。
他の作品だと細かい設定など、なんとなくボヤかしている所でも、この作品はかなり緻密に世界観が創られているんですね。
おそらくこのリアルさが、作品への没入感を高め、まるで本当にそんな世界があるように感じさせてくれます。
特にラノベは細かい描写まで表現されてるので、読めば、その壮大な世界観にワクワクが止まらなくなりますよ。
コメント