
パウロが最期強くてカッコよすぎた!
でも悲しすぎる結末…。
昔のパウロについて黒狼の牙メンバーが回想してるけど、詳しく語られてないよね。
どんな人生を送ってきたのかな?
パウロの過去のお話が出てくる作品ってないの?
今回はルーデウスの父、「パウロ・グレイラット」について解説します。
アニメでは時折、パウロの過去について少し触れる部分がありますが、時間の都合上、あまり詳しく解説されていません。
でも、パウロの幼少期から青年期までのエピソードは、実は公開されています。
この記事では、「原作でしかわからない、パウロの人物像」に迫っていこうと思います。
- パウロの幼少から青年までの半生
- パウロの強さ
- 冒険者パーティ「黒狼の牙」時代
- 「ゼニス」「リーリャ」との馴れ初め
- 転移事件後の家族捜索活動
- パウロの最期
それではいきましょう。
パウロ・グレイラットの人物概要
名前 | パウロ・(ノトス)・グレイラット |
生年(甲龍暦) | 388年 |
種族 | 人族 |
立場・肩書・二つ名 | ルーデウスの父 |
約500年前に起きたラプラス戦役において、魔神ラプラスの封印に大きな功績を遺した甲龍王ペルギウスをたたえ、使われるようになった暦
パウロはアスラの武官貴族「ノトス・グレイラット家」の嫡男でしたが、家を捨ててからは「ノトス」は名乗っていません。
パウロは「ノトス・グレイラット家」の長男
パウロは裕福な貴族の家の長男として生まれています。
家は「ノトス・グレイラット家」。
アスラ王国を守護する、4大武官貴族の中の一家です。
出典:理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生製作委員会」
- ノトス・グレイラット
- ボレアス・グレイラット
- エウロス・グレイラット
- ゼピュロス・グレイラット
父の名は「アマラント」、母の名は「バレンティナ」。
母は優しく、パウロはよく”なついて”いたそう。
現在はゲーム配信は終了しており、観ることができないのが残念ですね…。
パウロの強さ【三大流派すべて上級】
パウロは剣術の三大流派と呼ばれる「剣神流」「水神流」「北神流」のすべてを上級まで会得しています。
剣術は魔術同様に強さに序列があります。
剣術の強さの序列
剣術の強さの序列
階級 | 実力レベル | 登場人物例 |
初級 | 入門者 | ルーク(水神流初級) |
中級 | 一人前 | ルーク(剣神流中級) |
上級 | プロフェッショナル | パウロ(剣神流、水神流、北神流全て上級) |
聖級 | エキスパート | ガルス(北聖) |
王級 | 無双級 | ギレーヌ(剣王) エリス(剣王) |
帝級 | 怪物級 | オーベール(北帝) イゾルテ(水帝) ティモシー(剣帝) |
神級 | 最強レベル | ガル=ファリオン(剣神) アレクサンダー・ライバック(北神) レイダ(水神) |
すべての流派を上級以上で扱う剣士は”まれ”で、しかもパウロは若い頃、鍛錬がイヤでサボることも多かったんだとか。
それでこの高みまで到達したんですから、天才剣士と言えるでしょう。
無職転生世界の剣術概要や、序列についてはこちらの記事にて詳しく解説していますよ。
パウロの生涯【知られざる幼少期~青年期も解説】
それでは、「無職転生本編」より以前。
パウロが幼少期の頃から、彼の人生の軌跡をたどってみましょう。
ノトス・グレイラット家の長男として生まれる
パウロはアスラ貴族「ノトス・グレイラット家」の長男として生まれます。
父の名は「アマラント」、母の名は「バレンティナ」。
出典:理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生製作委員会」/「無職転生 ~ゲームになっても本気だす~」
アマラントは貴族としての立場や礼儀作法にうるさかったようですが、バレンティナからは深い愛情を受けすくすく育ちます。
グレイラット家の血筋は争えず、5歳くらいの頃には性に目覚めていたようで、メイドの尻を撫でたりしていたんだそう。
10歳を迎える頃には、とあるパーティで知り合った令嬢と初体験しています。

現代日本で考えれば早すぎですよね…
そして、あのルーデウスよりも早い…
ちなみにこのパーティーには、後のエリスの父である「フィリップ・ボレアス・グレイラット」も来ていて、仲良くなっています。
フィリップやエリスは、原作小説2巻「無職転生~異世界行ったら本気だす~ 2」で登場しますね。
母との死別
性に目覚めたパウロは周りの貴族令嬢に手を出すようになります。
ある時に関係をもった相手が、上級貴族の婚約者だったようでトラブルとなり、父「アマラント」から激しく叱責を受け、罰として軟禁されるのでした。
その間に母「バレンティナ」が病に倒れてしまいます。
謝罪し軟禁を解かれたパウロは、バレンティナの病を治そうと医者をあたりましたが見つからず。
バレンティナは亡くなってしまいます。
父との確執そして出奔
バレンティナの死後、父のアマラントと弟のピレモンはパウロに辛く当たるようになります。
アマラントはバレンティナの容体が悪化したのは、「パウロが心労をかけたことが病弱だった彼女の命を縮めた」と感じていたんですね。
母の死後、パウロの立場は日に日に厳しいものに。
スラムに出かけるようになったパウロは、家に帰らないようになります。
パウロは家に帰らなくなり、12歳の頃ついに家を捨て、出奔してしまいます。
リーリャとの出会い
しばらくはスラムの仲間と生活していましたが、父の領地内にいるのは居心地が悪いため、旅立ちます。
家を出たパウロはスラムの仲間達と共に、周辺にあった水神流道場の道場破りを繰り返していました。
が、とある道場で返り討ちにあい、気が付いたら少女に介抱されていました。
この少女が道場主オーガスタの娘リーリャでした。
パウロの剣の腕前に感心したオーガスタは、パウロを口と剣で丸め込み、自分の弟子にしてしまいます。
修行の日々、そしてまた旅へ
パウロはオーガスタの道場に住み込みで、水神流の修行をすることになりました。

とはいっても、毎日町をほっつき歩いて女の子を引っかけてばかりで、修行はほとんどしていなかったみたいですが。
パウロはオーガスタに勝って、さっさと出ていこうと考えていました。
はやく終わらせようと勝負を挑みますが、負けてしまいます。
また、リーリャのことが気になり始めたのもあり、しばらくこの道場で剣の腕を磨くことにします。
そんなある日、水神流の頂点に立つ「水神レイダ」が道場にやってきます。
ほどなくパウロは、レイダと手合わせすることになりますが、あっさりと負けてしまいます。
レイダにボコボコにされ、道場の門下生からは蔑視の目を向けられる日々。

パウロは協調性というものがなく、”角がたつ”言い方ばかりしていたので、道場の者からも嫌われていたんですね。
嫌気が差したパウロはあろうことかリーリャの寝込みを襲い、彼女の純潔を散らしてそのまま逃げようとします。
そこへレイダが立ちはだかりますが、その手をなんとか振り切り道場を去るのでした。
この頃パウロは、13歳の頃だったと思われます。

まじでクズ野郎ですね(笑)
冒険者パーティ「黒狼の牙」を結成
道場を出た後に冒険者稼業をはじめますが、協調性がないパウロはパーティに入っても問題ばかりを起こし、複数のパーティに入っては出てを繰り返します。
さすがに自分でもパーティでやっていくことに限界を感じたのか、ソロで活動するようになります。
冒険者ランクがFランクになった頃、ギースと出会い、その後タルハンドも加わり、3人で冒険者パーティ「ロードオブジャッジメント」を結成。
その後、エリナリーゼ、ギレーヌが加わります。
ギレーヌを迎えるにあたり、彼女の加入を切望している意思表示として、パーティ名を「黒狼の牙」と改名します。

この名前はギレーヌの二つ名「黒狼」からきています。
ちなみにこの頃、故郷から訃報があり、父が亡くなったことを知ります。
パウロは「もう一度話してみても良かったかもしれない」と感慨深く感じますが、家を出たことは後悔していません。
父のような生き方はしないと心に近います。
ゼニスと結婚
ゼニスはミリス神聖国ラトレイア伯爵家の次女でした。

お嬢様育ちだったんですね。
しかし、母親とは性格が合わず家を出て冒険者をしていました。
治癒魔術が使えましたが、世間知らずのお嬢様ですから苦労していたよう。
そんな所にパウロがナンパのような形で「黒狼の牙」パーティに迎え入れます。
この時ゼニスは治癒魔術を扱えたこともあり、ソロでありながらD級冒険者でした。
とはいえ、黒狼の牙はA級冒険者。
ランクが違いすぎると加入できない決まりだったため、パウロは彼女をサポートしつつ、ゼニスのランクアップを助けます。
ほどなく、ゼニスはB級冒険者まで昇格。
正式に「黒狼の牙」に加入します。
- パウロ・グレイラット(剣士)
- ギース・ヌーカディア(シーフ)
- 厳しき大峰のタルハンド(魔術戦士)
- エリナリーゼ・ドラゴンロード(タンク)
- ギレーヌ・デドルディア(剣士)
- ゼニス・ラトレイア(ヒーラー)
当初ゼニスは、女グセの悪いパウロに対して嫌悪感を抱いていました。
実際この頃、エリナリーゼとギレーヌとも”カンケイ”をもっており、相変わらずパウロの女癖は悪いですから当然ですね。
ゼニスは敬虔なミリス教徒です。
ミリス教徒は一夫一妻、「1人の相手を生涯愛しなさい」という教えがあります。
一方で、お互い貴族出身で肩身の狭い思いをして出奔した経緯は重なる所があり、お互いに恋心を抱くようになります。
目標としていた迷宮踏破が成功したら結婚する約束をしたパウロ。
「黒狼の牙」は見事迷宮を踏破し、パウロはゼニスにプロポーズします。
ゼニスは「今後他の女に手を出さないこと」を条件に受け入れ、二人は結婚します。
ほどなく、ゼニスはルーデウスを身ごもります。
この時パウロはゼニスを連れて冒険者を引退する決断をするのですが、その対応がマズいものでした。
この時に、メンバーは「産休」を提案しますが、パウロは家庭を大切にしたいと思うがあまり、頑なに「引退」を主張していました。
この口ケンカの際に「オレの中でお前らはそんなに重くねぇ!」と口ばしってしまいます。

エリナリーゼやタルハンドがパウロをクズ呼ばわりするのは、この辺りの振舞いが原因なんですね。
転移災害でバラバラになった家族捜索の日々
かつての友人であり、現在はロアの町の町長をしているフィリップを頼り、アスラ王国フィットア領のブエナ村で住処を得たパウロは、村の駐在騎士として生活をはじめます。
ほどなくルーデウスが生まれ、数年後には”不倫事件”はあれど、ノルンとアイシャが生まれ、幸せな家庭を築いたパウロ。
しかし突如、魔力災害「フィットア領転移事件」に巻きこまれます。
パウロはアスラ王国南部の草原に転移します。

ちなみにここはリーリャの実家にほど近い場所でした
偶然ノルンを抱いていたため、共にこの地に転移していました。
なんとかフィットア領ブエナ村まで帰還しますが、村はおろかフィットア領全体が荒廃しており、家族の行方もわかりません。
パウロはゼニスの故郷であるミリス神聖国ミリシオンで「ブエナ村民捜索隊」を組織し、行方不明者の捜索に奔走します。
しかし家族は見つからずパウロの心は荒み、酒に溺れるようになるのでした。

パウロにとって、娘のノルンが側にいてくれることが、唯一の支えだったようですね。
長男「ルーデウス」との再会
1年半が経った頃、魔大陸からの帰還の旅をしていたルーデウスと偶然再会。
しかし、パウロはルーデウスに怒りを覚え、盛大な親子ケンカをしてしまいます。
その理由は大きく2つ
- 家族が行方不明なのにルーデウスは呑気に旅をしていたと感じた
- パウロが世界中に出していた捜索の伝言もルーデウスは観ていなかった
ルーデウスは家族が行方不明だとはつゆ知らず、これまでの旅のことを楽しそうに話していました。
パウロはこれまで、精神をすり減らしながら家族捜索していたので無理もありませんね。
とはいえ、ルーデウスも過酷な旅をしてきました。

楽しそうに語ったのは「パウロを心配させまい」という気遣いもありましたが、裏目に出てしまったんですね。
一度ケンカ別れしてしまいますが、ギースがそれとなくフォローしてくれたおかげで、パウロは我にかえり、ルーデウスと再び会って謝ります。
ルーデウスも転生前にパウロと似たような経験をしたことがあり、「家族とこんな形で仲違いしたくない」と感じました。
ここでようやく二人は和解。
ルーデウスが帰ってきてくれたことを再認識して感情があふれ、涙します。

アニメでもこのシーンは原作を踏襲しつつ、とても感動的なシーンになっていましたね。
まだ観ていない方にはぜひ観てもらいたいです。
ゼニスを救うためベガリット大陸へ
ルーデウスが再び旅立った後、数年が経った頃にゼニスが迷宮都市ラパンにいることが判明します。

パウロ一家の捜索をしていたロキシーが、キシリカに魔眼で捜索してもらい判明。
パウロに知らせに来てくれたんですね。
早速、パウロはベガリットへの旅立ちを決意します。
- パウロ・グレイラット
- リーリャ・グレイラット
- ロキシー・ミグルディア
- タルハンド
- ヴェラ
- シェラ
ベガリット大陸は魔大陸の次に危険な土地と言われているため、ノルンとアイシャはルーデウスの元に送ることになります。
- 大陸のほとんどが砂漠で昼は40度を超える暑さで夜は凍てつく寒さ
- 魔物が強い
- 盗賊など危険な集団も多い
ちなみにこの時、パウロはルーデウスがラノア大学に入学していることをエリナリーゼから聞いていますが、シルフィと結婚していることは知りません。
ルーデウスが救援に駆けつける
ゼニスがラパンの町から北に1日ほど行った場所にある「転移迷宮」に囚われていることがわかります。
パウロ一行は何度も迷宮にアタックしますが、3階層まで行くのが”やっと”という状況でした。
迷宮の至る所に転移魔方陣があり、その多くはランダム転移してしまう。
つまり、どこに飛ぶのかわからない。
その中には特定の場所へ双方向に転移できる魔方陣があり。
これに乗ることで次の階層へ進める。
迷宮はアント系の魔物が穴を掘って巣をつくり、それが変異して迷宮化してしまったものだそう。
さらにロキシーが転移罠を踏んでどこかへ飛んでしまい行方不明に。
そんな中、ラノアからルーデウスとエリナリーゼが救援に駆けつけます。

ギースが半年前に手紙を出していたんですね。
この時パウロが進展しない迷宮攻略で憔悴していました。
ルーデウスが来てくれたことに驚きつつも、力強い応援に喜びます。
ちなみに、ルーデウス達はナナホシから教えてもらった転移魔方陣に乗って来たので、はたからみれば、どうやってこんなに早く来たんだ?という早さです。
- 手紙が届くのに半年
- ベガリットに行くまで半年
- つまり手紙を出してからどんなに早くても来るのは1年後
- でもルーデウス達は7ヵ月半程で来ました
これにはギースも驚いていましたね。
また、今回の再会はパウロの成長を感じさせるものがありますね。
- 今回はケンカすることもなく再会できた
- ルーデウスに子供が生まれたことを聞いて素直に喜ぶ
- 妻子持ちとなった息子を呼び出してしまったことを謝る
主人公だけでなく、周りのキャラクターの成長を感じられるのもこの作品の魅力ですね。
転移迷宮攻略
パウロ達はルーデウスとエリナリーゼを迎え、パーティ構成を変更します。
- タンク:エリナリーゼ
- サブアタッカー:パウロ
- アタッカー兼ヒーラー:ルーデウス
- サブタンク兼サブアタッカー:タルハンド
- 司令塔兼雑用:ギース
元々はヴェラとシェラが入っていましたが、それぞれエリナリーゼ、ルーデウスが上位互換になるため、外れることになります。
迷宮攻略は少しずつ攻略しては、一旦宿に戻り、再度攻略するのがセオリーなんだそう。
一行は何度かアタックしながら数日を過ごします。
3階層に到着したところで、ロキシーを救出。
数日の休憩ののち、ロキシーもパーティに加わり再び迷宮攻略を再会します。

ただ、少し違和感ありませんか?
ロキシーは生死に関わる恐怖を経験したのに、すぐにまた迷宮に潜るとは…と。
ロキシー救出については別記事にて詳しく解説予定ですが、これには理由があります。
この世界では迷宮で死にそうになった時、すぐに迷宮に入り直さないと、もう迷宮には入れない呪いがかかる。と言われています。
つまり我々の世界でいうトラウマ、PTSDと近しいのでしょう。
ルーデウスがもってきた「迷宮探索記」という攻略本のおかげもあり、一行は順調に最下層ガーディアン前に到達。
複数の転移陣のどれに乗れば良いかと調査している際、パウロはルーデウスに話しかけます。
パウロがルーデウスに話しかけるシーンは、原作とアニメでは流れが違ったりしますが、そのあたりは別記事にてご紹介しようかと。
ここではアニメベースでご紹介しましょう。
内容はこんなところ。
- 最初は1本の剣でよかったが、今は2本の剣をもっている
- それぞれ役割が違うがどちらも大切
これは暗に、「ロキシーを二人目の妻として迎えるのもよい」と言っているのでしょう。

女性視聴者には不興を買うでしょうね^^;
パウロはロキシーがルーデウスのことを好いているのに気づいていたんですね。
ルーデウスは「何を言っているのか?」と思いつつ、ガーディアンへの転移魔方陣を発見。
ゼニス救出作戦は佳境を迎えます。
【最終決戦】家族を救い生涯を終える
最期の転移魔方陣を踏むと、今までとは違う荘厳な雰囲気の巨大部屋に。
そこには、巨大なヒュドラが横たわっていました。
ギリシャ神話に登場する九つの頭をもつ竜。
ヘラクレスに退治される。
そして、その先には魔力結晶に囚われたゼニスがいました。
感情があふれたパウロは、突然走り出してしまいます。
他メンバーが追いつけない中、ロキシーは「氷霜撃(アイシクルブレーク)」を放ちますが、着弾の瞬間、ガラスを引っかくような音と共に、魔術が消え去ります。
ヒュドラは無傷。
パウロは一本の首を切り落としますが、すぐに再生してしまいます。
このままの戦闘は危険と判断し、行き急ぐパウロを止め、一旦魔方陣に乗って退却するのでした。
後のロキシー談でわかりますが、この竜は「マナタイトヒュドラ」。
全身を魔力を吸収する鱗でおおわれた竜。
第二次人魔大戦の時に目撃されるが、大陸消滅と共に絶滅したと言われた、おとぎ話とも言われた竜でした。
- 表面の鱗で魔術を無効化する
- 首を切っても再生する
ここで、ルーデウスは生前のギリシャ神話の話を思い出し、戦略を提案します。
- ヘラクレスはヒュドラと戦った
- ヘラクレスは切った首の断面を松明であぶり再生を阻止した
- 切り口なら鱗がないため魔力を無力化されない可能性がある
とはいえ、しょせんは神話です。
この世界でも通用するかは謎でしたが周囲の反応は良く、試してみることになります。
再戦に向かう前、パウロはルーデウスに「親の言うべきことじゃない」と前置きしつつ、このような決意の言葉をかけるのでした。
「死んでも母さんを助けろ」

完全に死亡フラグですよね(泣)
再びヒュドラと対峙し、今度は全員で連携して戦います。
ルーデウスが提案した戦略は有効であることがわかり、順調に首を落としていきますが、残り一本となった時、思わぬ反撃に見舞われます。
狂乱状態になったヒュドラは頭のなくなった首を振り回しつつ、なぎ払ってきます。
ヒュドラが身震いするように動き、ルーデウスを狙った所を、間一髪パウロがルーデウスを蹴り飛ばして事なきを得ます。
この時ルーデウスの予見眼には写っていたようですが、ヒュドラが巨体すぎて動作が見切れなかったんですね。
最後は落ちてきた頭に対し、ルーデウスがヒュドラの目に腕を突き刺してストーンキャノンをぶち込み、ヒュドラは息絶えるのでした。
しかし、ルーデウスはこの時、ヒュドラのまぶたで腕をギロチンされてしまい左腕を失います。
一息ついたルーデウスがパウロに助けてくれた礼をしようと視線をめぐらせた時、衝撃の光景がありました。
パウロは”腹から下がない”状態で転がっていました。
わずかに意識のあったパウロはルーデウスの姿を見てわずかに唇の端を上げ、そのまま息を引き取るのでした。
こうしてパウロは若くして一生を終えてしまいます。
この衝撃の結末は、原作小説12巻「無職転生~異世界行ったら本気だす~ 12」マンガはもうすぐ刊行というところです。
【まとめ】クズだが家族想いの強く優しい男
パウロは女性関係はだらしなく、女性読者の敵とも言えるキャラクターかもしれませんね。
でも、何よりも家族のことを大事に考えていて、家族のピンチには自身の命をかけても守ろうとします。
おそらく子供の頃、家庭環境がいびつだったため、人一倍、家族への思いが強かったものと思われます。
これはルーデウスの人生や考え方にも大きな影響を与えており、作品の端々で感じることができます。
それでいて打たれ弱く、すぐに落ち込んでしまうところも人間臭くて、どこか憎めないと感じるのは私だけでしょうか?
転移事件の後は、文字通り”身を粉”にして家族捜索にあたり、持ち前の剣術では周囲をまとめあげるのに十分な強さをもっていました。
そんなパウロは、無職転生の作品の中でも脇役のとは思えない魅力的なキャラクターです。
アニメではこの世を去ってしまっていますが、おそらく今後のアニメでも登場シーンがあるものと思われます。

今後も彼の残した遺志がどう受け継がれていくのか見ものですね。
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